【初心者向け】ボリンジャーバンドに潜むリスクとは【FX】

FXを始めたという人、または始めようと思っている人の中で、ボリンジャーバンドを活用したいと思っている人は多いと思います。

そして、そこに潜むリスクを知りたいと考えているはずで、それは賢い考え方でしょう。

この記事ではボリンジャーバンドに潜むリスクを、実際の過去チャートで筆者が個人的に分析していきたいと思います。


ボリンジャーバンドの基本的な考え方

ボリンジャーバンドは基本的に「20」や「21」という期間で設定するものです。

これは移動平均線の期間であり、ボリンジャーバンドの真ん中のラインは移動平均線になっています。

そしてその周囲にあるラインは「標準偏差」というものです。

これはちょっと計算が難しいのですが、つまるところ、遠いラインであるほど、その中に価格が収まりやすいという意味合いだそうです。

ボリンジャーバンドのラインは中心が1本で、その他に上下3本ずつラインがあります。(チャートによって違う場合もあります)

たとえば3本目のライン(上下)の範囲に収まる確率は「90%以上」というような魅力的なことも聞きます。(真偽不明です)

しかしながら筆者としては「仮に収まるとして、トレードで勝てるのか?」という疑問が。

これについては次で見て行きましょう。


ボリンジャーバンドで逆張りはどう?

先ほども述べたようにボリンジャーバンドは、その範囲に価格が収まりやすいということですが。

では一番外のライン、つまり「3σ」や「-3σ」のラインで逆張りをした場合どうなるのでしょうか???

実際のチャートで見てみましょう。

ドル円 1時間足 ボリンジャーバンド 設定期間20

上記のように、一旦はチャンスがあったりする局面もありますが。

やはりリスクが高いことがわかります。

当然ながら、逆張りというのはトレンドに逆らった手法です。

なので速やかな損切をしなければなりませんし、それをしたとして、利益が出るとはちょっと考えにくいものです。

つまり「3σや-3σで単純に逆張りはうまくいかない」ということを理解しなければなりません。

くわえてチャートでは大半の期間で確かに範囲内に90%程度は収まっているようにも見えますが、それをどう解釈するのかということになってきます。


じゃあボリンジャーバンドで順張りはどうなの?

逆張りがダメなら順張りはどうか?

確かに手法というのはやはり順張りの方が簡単であり、リスクも小さいという意見が多いです。

ではたとえば「1σ」や「-1σ」を、「ローソク足が終値でブレイクしてエントリー」という想定で、ボリンジャーバンドを見てみます。

ドル円 30分足 ボリンジャーバンド 設定期間20

上記のチャートは、先ほどの逆張りのチャートと同じです。

それを順張りで見てみました。

すると最初は損切ですが、その後に、堅調な上昇トレンドでうまくいっています。

しかし、こういったいい相場ばかりではありません。

ドル円 30分足 ボリンジャーバンド 設定期間20

「上向き矢印は買い」「下向き矢印は売り」で「順張り」のシミュレーションです。

こまかくは語りませんが、どう見ても順張りをすると「大損」につながるサインが多い相場です。

これは相場に「トレンド」と「レンジ」があるためというのはご存知の通り。

こういう相場では逆張りがうまくいきますが、順張りはうまくいきません。

そしてこれからトレードをするとして、今現在の相場が「トレンド」なのか「レンジ」なのか。

仮に今現在は「トレンド」でも、いつ「レンジ」に転換するのか。

こういった難しさが相場にはあり、どのようなインジケーターでも、課題となることです。

やはり単純な売買では、うまくいかず、何かしらの工夫が必要となるわけです。


ボリンジャーバンドを工夫して使う

たとえば「エリオット波動」や「ダウ理論」といったように、相場には切り上げたり切り下げたりする動きが常にあります。

ボリンジャーバンドでそういった動きを見てみるということも可能です。

下記のチャートを見てみましょう。

ドル円 1分足 ボリンジャーバンド 設定期間20

上記の場合、強い下降トレンドが発生しています。

そして反発し「1σ」をブレイクしていますが、ここは様子見です。

すると前回の高値を越えずに「-1σ」をブレイクしました。

そこで売りエントリーをすると、安値更新し、含み益の状態が発生します。

「1σ」や「-1σ」で高値安値を判断し、「1σ」や「-1σ」をブレイクエントリーでトレンドに乗るという手法です。

必ず成功するわけではありませんし、うまくいく確率が高いという保証もいたしません。

また難しいのは損切ですが、前回高値で損切などが一例でしょうか。

切り上げたり切り下げたりする「相場の特性」を活かした一つの手法のようなものです

もしご興味が沸いたのでしたら、ご自身で検証してみると良いでしょう。


まとめ:ボリンジャーバンドを活用するにしても検証が必要

ボリンジャーバンドは「相場の状態」を見ることには優れたインジケーターであると思います。

しかし簡単な手法では、うまくいかないこともわかりました。

なのでFXに関わる基本的なことと、ボリンジャーバンドが教えてくれるサインを組み合わせることで、有効な手法が作り出せることと思います。

まずは単純な手法では通用しない、ということを理解し、無駄な損失を出さないことが、トレード成功への第一歩になることは筆者が申し上げるまでもありません。

最後に投資やトレードは自己責任ですし、この記事はトレードを推奨するものではありません。

トレードの責任は自身に降りかかってくるので、それゆえにしっかりと検証をし、それを確実に再現して、トレード成功を目指したいものです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

FXを始めたという人、または始めようと思っている人の中で、ボリンジャーバンドを活用したいと思っている人は多いと…