安い株で儲けるの落とし穴

安い株を大量に購入し、「勝ち組になる」「儲ける」といった話はよく見かけます。

安い株を購入する投資のメリットは「少ない資金」で「大きなチャンス」を手に入れることです。

しかしながら、銘柄を選び間違えることで、「安くて安心な銘柄」で「大損」をしてしまう可能性があるのです。

この記事では、「大損をしてしまう例」と「有力な安い銘柄」について解説させていただきます。


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レナウンの上場廃止 100円から4円へ

レナウンは2020年5月に上場廃止が決定し、株式の価値は暴落してしまいました。

2019年後半には100円付近で推移しており、コロナショックで60円、その後の経営悪化で続落し、経営破綻に至ります。

「100円で安い」ということから手を出してしまった場合、大きな痛手をこうむります。

仮に1,000株を購入していた場合、「100,000円の株式が4,000円の価値」に変わるということに。

株価の推移を長期で見ても、一時的な上振れしか見られず、下落傾向であったことがわかります。


Nuts(7612) 金融商品取引法違反の疑い、コロナショックで120円程度から35円程度まで

Nuts(7612)は2019年後半、120円程度で推移していました。

2020年の2月に「金融商品取引法違反の疑い」のニュースが出ることで大きく下落し、さらに「コロナショック」を経て、現在は35円程度となっています。

120円が安いと考えて購入した場合、そこから大幅に下落し、大きな含み損を抱えてしまいます。

例えば「下落途中」の60円で掴んだとしても、そこからさらに25円下がります。

1,000株を買っていれば、35,000円の含み損となります。

35,000円の損をするのであれば、高い株でデイトレードをして、25,000円のリスクを取ったほうがチャンスがあったかもしれない、と考えることもできます。

またチャートを見ると、月足レベルで2019年の後半に下落の可能性が見て取れます。

そこに気付くことで、損失を避けることはできたかもしれません。


安くて有力な銘柄はどれだ!?

では、安くて有力だと思われる銘柄はどんな銘柄なのでしょうか。

ここではテクニカル(チャート分析)やファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の視点から有力な銘柄を見て行きたいと思います。


小僧寿し(9973) 69円

小僧寿し(9973)はご存知の方も多い、テイクアウトに特化したお寿司の会社です。

筆者の地域では30年前くらいであれば大人気でしたが、現在は店舗が減ってしまい、あまり見かけることもありません。

2020年5月までは20円程度で推移していたのですが、コロナ禍におけるテイクアウト需要により、注目度が急上昇。

一時期100円を超えるときもあり、仮に20円で1,000株を買っていた場合、「8万円の利益を出せたかもしれない」というチャンス銘柄でした。

チャート上では6月前半にチャンスのサインを見ることもできます。

またケンタッキーなど「テイクアウトの需要増加」というファンダメンタルズから、小僧寿し(9973)の可能性に気付いて、いち早く20円で買った方も多かったかもしれません。

現在は69円となっていますが、チャート上は上昇トレンドと判断もできます。

コロナが収束したとしても、テイクアウト需要は伸びる可能性もあるかもしれません。

50円あたりを損切ラインのサポートとして検討して見ても良いかと思います。


INSET(3390) 73円

INEST(3390)は、モバイルPOS、また携帯販売、外食向けシステム開発、などに特化した銘柄です。

コロナ時には42円までの安値をつけましたが、そこから上昇し、いっとき97円の値をつけることもありました。

現在は73円、チャート上はゆるやかな上昇トレンドにのっており、上振れを期待ですることもできます。

少し下振れするような面も見受けられますが、そういったときが買いのチャンスとなるかもしれません。

損切ラインを決めて、買ってみるのもよいかもしれません。


テイツー(7610) 118円

テイツー(7610)は、『古本市場』を主流に古本・ソフト販売といった事業の会社です。

駿河屋との資本業務提携が話題となっています。

駿河屋と言えば、楽天市場などでもよく見かける人気の高いショップがあります。

2020年4月には20円程度でありましたが、いっとき152円の上振れをし、現在は118円となっています。

20円の時点で買うことは難しいですが、6月11日あたりの70円台であればチャート上でも買いたいと筆者であれば思います。

また駿河屋との提携は好材料であるとも言えます。

現在も上昇トレンドであることから、押し目を狙って買ってみることを検討してもよいかもしれません。

筆者であれば、90円あたりが損切ラインだと考えたりもします。


まとめ

ここまで安い株に焦点をおいて解説させていただきました。

一番のポイントは安いからと言って即座に買うことはリスクが高いということです。

また「安い株がさらに下がって安くなったので買おう」こういった買い方もとても危ないのです。

大事なのは事業の継続性や業績、またチャートが下降トレンドであるのか、上昇トレンドであるのか、という点を見ることでしょう。

さらに損切ラインを決めておくことで、下がったとしても大きな損失を免れることもできますし、資金を別のチャンスに回すこともできます。

「20円の株が118円になっている、もう買い時ではない」という考え方もあまりよくありません。

例えば、マクアケ(4479)という株はコロナショック時は3,000円程度、それから7,000円程度まで上昇し、「もう買い時は逃した」と一見思う方もいるかもしれませんが現在は12,000円に迫る勢いであり、たらればではありますが、7,000円も買い時だったのです。

つまり「どんどん下がっているから買う」という逆張り手法はさらに下降するリスクが高く、「どんどん上がっているから買う」という手法はトレンドに乗るということで負けにくい、と考えることができます。

もちろん、逆張りも有効な戦略です。

しかしながら、投資の初心者の方には難しい手法ですし、含み損状態でストレスを貯める方には向いていないでしょう。

安い株も高い株も慎重に選ぶこと、また適切なリスクを取って投資したいものです。


安い株を大量に購入し、「勝ち組になる」「儲ける」といった話はよく見かけます。 安い株を購入する投資のメリットは…

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